
小学生のおうち英語|学年別の進め方とおすすめ教材・動画を元翻訳者が紹介

こんにちは。元翻訳者(英検1級)、子育て卒業組の「ねこみみ」です

自身の経験を振り返り、小中学校の英語でつまずきやすい点と家庭でできるサポートをまとめました
内容はあくまで参考です。お子さんのレベルや興味に合わせてご活用ください
ここで目指すゴールは、次の3つです
小学校の英語の授業で成功体験を積み、自身を持たせる
「わかる・言える」体験を通じて、英語を好きになる気持ちを育てます
「中一ギャップ」に備える
体験型の小学校英語から、体系的な中学英語へスムーズに移行するための準備を整えます
英検のスピーキングとライティングの下準備
学校や塾だけではカバーしにくい、アウトプット型の力を家庭で育みます
おうち英語のポイントは、英語を「机に向かって勉強するもの」と考えるのではなく、生活の中に自然に取り入れ、日々の習慣にすることです
「自分の英語力に自信がない…」という保護者の方でも心配はいりません

子どもの学年に合わせて、まずは「楽しむ」ことから始め、次に「興味につなげ」、そして「自分で挑戦する」体験へと広げていきましょう
ここで紹介する教材やコンテンツは、保護者が実際に試して、お子さんに合うものを見つける必要があります。少し手間はかかりますが、その過程自体が、お子さんとの大切な「学びの共同体験」になります
もし、選ぶのが大変に感じる場合は、体系立てて学べる英語教材システムを活用するのも一つの方法です

それでは、小学校を低学年・中学年・高学年の三つのステージに分け、それぞれに合った戦略を具体的にご紹介します
小学校低学年(1・2年生)のおうち英語

小学校低学年の子どもの特徴
小学校低学年は、その後の英語学習の方向性を左右する大切な時期です
この時期の特性を知り、それに合った方法で英語に触れさせることが成功のカギになります
- 体験から学ぶ
ルール説明より、絵本・歌・遊びの中で自然に英語を吸収します
カラフルな絵本、歌に合わせたダンス、リズムにのったフレーズ練習がおすすめ - 安心感が必要
感情のコントロールが未熟で、不安を感じやすい時期
強制しない、間違いを指摘しない、焦らないの3つを意識
小さな「伝わった!」体験を積み重ね、自己肯定感を育てましょう - 生活に組み込む
「勉強時間」としてではなく、生活の一部に
食事中に英語の歌を流す、お風呂上がりに絵本を1冊読むなど
4技能アプローチ
- リスニング
かけ流し中心。童謡やアニメで英語の音に慣れる
リーディング
読み聞かせで「絵・音・意味」をつなぐ
スピーキング
「真似っこ」からスタート。日常で簡単なフレーズを使う
“Good morning.” “Thank you.” を親子で - ライティング
書くより「文字遊び」。パズルやなぞり書きでアルファベットに親しむ
ABCマグネット、ぬりえ
おすすめ教材・コンテンツ例
- YouTube
Super Simple Songs, Peppa Pig,Cocomelon - VOD
Mother Goose Club(Amazon)
ミッキーマウス クラブハウス(Disney+) - アプリ
トド英語 - 絵本
The Very Hungry Caterpillar, Dear Zoo, Brown Bear, Brown Bear - 知育教材
アルファベットポスター、フラッシュカード、ABCマグネット、ぬりえ
まとめ
低学年のうちに大切なのは「どれだけ単語を覚えたか」ではなく、「英語って楽しい!」という感情を貯めることです。この感情の貯金が、後の英語学習を続ける力になります
小学校中学年(3・4年生)のおうち英語

小学校中学年の子どもの特徴
- 仲間意識が芽生える
「ギャングエイジ」と呼ばれ、親より友達が中心に - 考える力が伸びる
「なぜ?」と本質的に問いかけるようになる - 学習の壁も出てくる
抽象的な学習でつまずきやすく、小さな成功体験が自信に - 好奇心が広がる
昆虫・宇宙・歴史など、探求心を英語と結びつけると効果大
4技能別アプローチ
- リスニング
歌や会話から、アニメや科学系動画へ
好きなテーマで「英語=楽しい」に - リーディング
フォニックスを本格導入し、ORTなどで多読をスタート - スピーキング
自己紹介や質問練習。オンライン英会話で実践の場を - ライティング
写し書き→1〜2文の日記へ
カードやメッセージで目的意識を持たせる
おすすめ教材・コンテンツ例
- 動画
Peppa Pig、Curious George、NatGeo Kids、Crash Course Kids - フォニックス
Alphablocks、あいうえおフォニックス - アプリ
トド英語 - 本
Oxford Reading Tree、Step into Reading - ゲーム
Scrabble Junior、Guess Who?
まとめ
小学校中学年は「好きなこと × 英語」で探求心を刺激するのが大切です。ゴールは「英語を勉強する」ことではなく、「英語で夢中になれる体験を増やすこと」です
小学校高学年(5・6年生)のおうち英語

小学校高学年は、大人への入口にあたり、思考や学習態度が大きく変化する時期です。ここでのアプローチが、中学英語へのスムーズな接続のカギとなります
小学校高学年の子どもの特徴
- 論理的思考が伸びる
感覚的な理解から、文法という「ルール」への理解へ移行 - 思春期の始まり
友人との比較で劣等感を抱きやすいため、成果より努力を具体的に褒める - 主体性の芽生え
親任せから、自分で学び方を選ぶ段階へ。小さな選択肢を与えて自律性を育てる
4技能アプローチ
- リスニング
興味に沿ったドキュメンタリーで要点を聞き取る - リーディング
絵本からチャプターブックへ。多読と精読をバランスよく - スピーキング
意見+理由を述べる練習。英検面接対策やオンライン英会話の活用 - ライティング
英語日記に感想を加え、意見文へ発展
おすすめ教材・コンテンツ例
- 動画
Wild Kratts、Nat Geo Kids、Storyline Onlineなど - 書籍
Magic Tree House、Diary of a Wimpy Kidなど - アプリ
Duolingo、英検対策アプリ - オンライン英会話
英検二次対策つきサービス(例:ネイティブキャンプ)
まとめ
高学年では「自分で考えて学ぶ」力が最重要。保護者は伴走者として、興味や成功体験をベースに学習をサポートすることが、中学以降の伸びに直結します
まとめ
本記事でご紹介してきたように、小学生の「おうち英語」は、学年ごとの発達段階に応じて柔軟に形を変えながら進めていく長い旅です
- 低学年
英語は楽しい!というポジティブな感情の土台を築く - 中学年
英語を通じて世界が広がるという知的好奇心を育む - 高学年
自律的に学ぶ力を身につける
こうして6年間で積み重ねた経験は、それぞれ独立したものではなく、つながり合います
その結果、中学校での本格的な英語学習にスムーズに移行できる、強固な土台が完成するのです
保護者の役割も学年とともに進化する
このおうち英語の旅を通じて、保護者の役割も子どもの成長に合わせて変化していきます
- 低学年
プレイメイト:一緒に歌ったり遊んだりして、楽しさを共有する - 中学年
ナビゲーター:興味や関心を引き出し、適切な教材や活動に導く - 高学年
サポーター:自主性を尊重し、学ぶ環境を整え、努力を認める
時には、子どもの選択を信じて静かに見守ることも大切です
こうした関わり方が、子どもの自律性や主体的な学びを育む大きな支えとなります







