大学受験まで響く!中学英文法で本当に大事な6つ——「あとに続くすべての文法の根っこ」

「簡単だから大丈夫」——その油断が尾を引きます
中学英語の授業が始まると、最初の数週間でこんな声が聞こえてきます。
「BE動詞とか一般動詞とか、小学校でも習ったし余裕」
「三単現のsって、動詞にsをつけるだけでしょ?」
「人称? I と You と He/She でしょ、知ってる知ってる」
お子さんがこう言っていたら、「それが一番危ないよ」と伝えてあげてください。
受験指導の現場には、こんな言葉があります。
「あとに続くすべての文法の根っこが、中1最初の文法に詰まっている」
BE動詞と一般動詞の区別、三単現のs——これらは「中1で習う簡単な入口」ではありません。中2・中3・高校・大学受験まで、英語のあらゆる文法の土台です。そして授業ではサラッと進んでしまうため、「わかったつもり」のまま先に進む子が後を絶ちません。
今回は、大学受験まで直接影響する中学英文法の本当に大事な6つを、重要度と受験への影響を添えてお伝えします。
①【BE動詞と一般動詞の区別】(中1)
——「英語のすべての文の骨格。ここを甘く見ると全部ぐらつく」
どんな文法か
中学英語で最初に習う、最重要の文法です。
BE動詞(am / is / are):状態・性質・存在を表す
- I am happy.(私は幸せです)
- She is my teacher.(彼女は私の先生です)
- They are in the park.(彼らは公園にいます)
一般動詞(like / play / have など):動作・行為・状態を表す
- I like music.(私は音楽が好きです)
- She plays tennis.(彼女はテニスをします)
この2つはまったく種類の異なる動詞であり、疑問文・否定文の作り方が根本から異なります。
| 疑問文 | 否定文 | |
|---|---|---|
| BE動詞 | Are you happy? | I am not happy. |
| 一般動詞 | Do you like music? | I don’t like music. |
なぜ「サラッと流されやすい」のか
この単元は授業であまり時間をかけないことが多く、最初のテストも簡単なため「理解できた」と思いやすい。しかし実際には「知っている」と「正確に使える」は全然違います。
「なんとなくわかった」子が犯す典型的なミス:
- “He is play soccer.”(BE動詞と一般動詞を混在させる)
- “Does she is happy?”(疑問文の作り方を混同する)
- “I am like cats.”(同上)
これらは中3・高1になっても繰り返し起きるミスです。
なぜ受験まで響くのか
BE動詞の理解は、後に続くほぼすべての文法の前提です。
- 受動態(be+過去分詞)→ BE動詞が正確に使えないと文が作れない
- 進行形(be+〜ing)→ 同上
- 疑問文・否定文 → BE動詞か一般動詞かで作り方が180度変わる
「BE動詞と一般動詞を混同したまま中学英語を進む」ことは、設計図なしに家を建てるようなものです。
お子さんが「BE動詞と一般動詞ってなんか違うんだっけ」と少しでも迷っているなら、今すぐ立ち戻るサインです。「疑問文を自分で作れるか」「否定文を迷わず作れるか」を確認してみてください。ここが揺らいでいるなら、先に進む前に必ず固めてください。
②【三単現のs・人称の感覚】(中1)
——「たった1文字のsが、受験の採点を左右する」
どんな文法か
英語では主語が誰かによって動詞の形が変わります。これが人称の概念です。
| 人称 | 主語の例 | 現在形の動詞 |
|---|---|---|
| 一人称 | I(私) | I like cats. |
| 二人称 | You(あなた) | You like cats. |
| 三人称単数 | He / She / It | She like |
| 三人称複数 | They / We | They like cats. |
主語が三人称単数(he / she / it)で現在形のとき、一般動詞の語尾に -s(または -es) をつける——これが「三単現のs」です。
なぜ「サラッと流されやすい」のか
「動詞にsをつけるだけ」と軽視されがちですが、これが受験英語において深刻な落とし穴になっています。
「なんとなくわかった」子が犯す典型的なミス:
- “She don’t like cats.”(doesを使うべきところにdon’tを使う)
- “He have a dog.”(hasにすべきところをhaveのまま)
- “Does she likes music?”(疑問文でsをつけてしまう)
中学のテストでは減点1点で済みますが、大学受験の英作文・自由英作文では「基礎が身についていない」と判断される直接的な証拠になります。難関大の試験では、こうした基礎的なミスは大きな減点対象です。
なぜ受験まで響くのか
人称の感覚は、英語の「主語を意識する力」そのものです。日本語には「主語を省略する」文化がありますが、英語はすべての文で主語が何者かを意識しないといけません。
主語が何かを常に意識している子は:
- 関係代名詞節の中の動詞を正しく活用できる
- 複雑な長文でも「この文の主語はどれか」を素早く見抜ける
- 英作文で自然な英語の語順が保てる
三単現のsは「たった1文字」ですが、その1文字を正確につけられるかどうかが、英語の主語感覚が育っているかどうかの指標です。
「sをつけ忘れるだけだから大したことない」と思わないでください。試験会場でこのミスをしている受験生がいかに多いか、受験指導の現場では常識です。今のうちから「主語が三人称単数のとき、必ずsをつける」という意識を習慣にしてください。
③【時制(現在・過去・未来・進行形)】(中1〜中2)
——「すべての文法の時間軸。ここが弱いと仮定法も完了形もわからない」
どんな文法か
動詞の形を変えて「いつの話か」を示す仕組みです。
- 現在形:I study English every day.(習慣・事実)
- 過去形:I studied English yesterday.(過去の出来事)
- 未来形:I will study English tomorrow.(これからのこと)
- 現在進行形:I am studying English now.(今まさに進行中)
なぜ受験まで響くのか
時制は「大学入試最頻出の文法項目」と複数の受験指導機関が評価しています。その理由は、時制の理解がほぼすべての高校文法の前提になっているからです。
高校英語の最難関のひとつ仮定法は、現実と反対のことを「過去形」で表す構造です。
- “If I were a bird, I could fly.”(私が鳥なら、飛べるのに)
「今の話をしているのに、なぜ過去形?」——時制の感覚がない子はここで必ず混乱します。受験指導の現場では「時制が弱い=仮定法が苦手」はほぼ例外なく成り立つと言われています。
「今していること」「昨日したこと」「明日すること」を英語で言う体験を、動画や会話の中で日常的に積んでおくと、中学での時制学習がスムーズになります。
④【不定詞(to+動詞の原形)・動名詞】(中2)
——「入試最頻出!英語表現の万能ツール」
どんな文法か
不定詞は「to+動詞の原形」の形で3つの役割を持ちます。
- 名詞的用法:To study hard is important.(〜することは)
- 形容詞的用法:I need something to eat.(〜するための)
- 副詞的用法:I study hard to pass the exam.(〜するために)
動名詞は動詞に-ingをつけて名詞として使います。
- Playing tennis is fun.(テニスをすることは楽しい)
なぜ受験まで響くのか
不定詞と動名詞の使い分けは大学入試の文法問題で最も頻繁に出題されるトピックのひとつです。動詞によってどちらを目的語にとるかが決まっており、間違えると意味が真逆になることがあります。
- “I stopped to smoke.”(タバコを吸うために立ち止まった)
- “I stopped smoking.”(タバコを吸うのをやめた)
高校で習う知覚動詞・使役動詞(see / make / let+原形不定詞)は不定詞の発展形で、難関大の文法問題に頻出です。
“I want to play〜”, “I enjoy playing〜”といったフレーズは英語コンテンツに自然と登場します。耳で繰り返し触れることで、文法理解が大きく変わります。
⑤【現在完了形(have/has+過去分詞)】(中3)
——「日本語にない時間感覚が、高校文法の扉を開ける」
どんな文法か
「過去の出来事が現在につながっている」ことを表す文法です。
- 完了:I have just finished my homework.(ちょうど終えた)
- 経験:I have been to Paris.(行ったことがある)
- 継続:I have lived here for ten years.(10年間住んでいる)
なぜ受験まで響くのか
現在完了は日本語に対応する表現がないため、感覚的に掴みにくい文法です。入試で特に頻出なのが過去形との使い分けです。
- “I lost my key yesterday.”(昨日なくした→今は見つかったかもしれない)
- “I have lost my key.”(なくしてしまった→今もない、困っている)
この「現在への影響」を問う問題は入試に頻出です。そして現在完了の理解は、高校で習う過去完了(had+過去分詞)・未来完了(will have+過去分詞)の直接の前提になります。受験指導の現場では「現在完了の本質理解ができていると、過去完了は簡単」という声が多く聞かれます。
“Have you ever〜?”「I’ve never〜」という表現はオンライン英会話に自然と登場します。「〜したことある?」という会話の体験が、現在完了学習を「あ、これか!」という感覚で助けます。
⑥【関係代名詞(who / which / that)】(中3)
——「難関大長文攻略の、最後の鍵」
どんな文法か
名詞を後ろから説明する仕組みです。
- “The man who is standing over there is my father.”
(あそこに立っている男性が私の父です) - “This is the book that changed my life.”
(これは私の人生を変えた本です)
なぜ受験まで響くのか
難関大学の長文は、関係代名詞が何重にも入れ子になった複雑な文で構成されています。
“The results of the experiment that had been conducted under strict conditions were not what the scientists had expected.”
「どの関係代名詞節がどの名詞を修飾しているか」を瞬時に把握できないと、「単語は読めるのに意味がつかめない」という状態になります。また、関係代名詞は高校で習う関係副詞・複合関係詞の直接の前提です。中学でここが曖昧なまま進むと、高校以降の関連単元で連鎖的につまずきます。
「〜な人・〜なもの」という修飾表現は英語の絵本や動画に豊富に登場します。「これ、英語だと後ろから説明してるんだよ」という声かけで、中学での理解が大きく変わります。
6つの文法のつながり
①BE動詞・一般動詞の区別
↓ 受動態・進行形・疑問文すべての骨格
②三単現のs・人称の感覚
↓ 英語の主語意識・長文読解の精度
③時制
↓ → 仮定法(高校)の前提
→ ④現在完了・過去完了・未来完了の前提
④現在完了
↓ → 過去完了・未来完了(高校)へ発展
⑤不定詞・動名詞
↓ → 知覚動詞・使役動詞(高校)へ発展
⑥関係代名詞
↓ → 関係副詞・複合関係詞(高校)へ発展中学で1つの文法を深く理解するたびに、複数の高校文法がドミノ倒しのようにスムーズに理解できます。
まとめ:「根っこ」を今のうちに育てる
小学生のお子さんをお持ちの方へ
文法を教える必要はありません。毎日15〜30分の英語コンテンツで①②③の感覚が育ちます。週1回の英語絵本で⑤の表現力が自然に身につきます。月4回のオンライン英会話で人称・時制を「使う感覚」として体験できます。
中学生のお子さんをお持ちの方へ
①と②が「なんとなく」のままになっていないか、今一度確認してください。疑問文・否定文・三単現のsを迷わず使えるかどうかが確認のポイントです。ここが揺らいでいるなら、今すぐ立ち戻ることが大学受験への最短ルートです。
「簡単だから大丈夫」ではなく、「簡単だからこそ、完璧に」——これが英語で差をつけるコツです!










