続けかた

元翻訳者が告白!おうち英語の理想と現実。「あえてやらなかったこと」とそのリアルな結果

やらないおうち英語
ねこみみ

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「早期教育」「小学生で英検®︎○級」「毎日のかけ流し」…

SNSなどで輝かしい成功事例に触れるたび、「うちも、もっと頑張らなくては」と焦りを感じてしまうことはありませんか?

この記事でお伝えするのは、誰もが羨むような成功ではなく、むしろ我が家が「あえてやらなかったこと」です

もちろん、これが正解ではありません

中には「ああ、やっぱりやっておけば…」と今になって思う失敗談もあります

情報収集に少し疲れてしまった時、この記事が「こんな考え方もあるんだ」と視野を広げ、ご家庭に合ったやり方を見つけるヒントになれば幸いです

この記事を書いた人

あえてやらなかったこと

1. 早期の文法教育

【やらなかった理由】

文法が大切なのは、言うまでもありません
それよりも重視したのは、赤ちゃんが母語を身につける自然なプロセス

赤ちゃんは、まず家族が話す言葉を聞き、その音やリズム、使われる状況から「こういう時はこう言うんだな」という感覚を掴んでいきます

英語も同じように、まずは言葉を聞き、感覚を掴み、後から、その文の構造に自ら気づくプロセスのが自然です

学校で文法を習い始めた時、これまで聞いてきた英語の「点」と「点」が「線」で繋がるような感覚を味わってほしい、と思っていました

2. 早期の英検受験

【やらなかった理由】

これも文法教育と繋がります。「小学生で英検〇級!」といった目標があればモチベーションは維持しやすいでしょう

しかし、英検合格を目指す学習は、どうしても文法や単語の暗記といった側面に偏りがち

私自身、独学で英検を取得した経験から、英語の基礎があれば、必要になった時に対策すれば合格は可能だと感じていました

それよりも、幼い時期は「英語って楽しい!」という純粋な気持ちを育むことを優先していました

試験対策に追われて英語が嫌いになることは、避けたいものです

【今、思うこと(失敗ポイント)】

一方で、少し後悔している点もあります

大学受験では高校受験以上に英検が推奨されます

英検のスピーキングとライティングは、級が上がるほど学校だけでは対策が難しいのが現実。英検専門の塾もありますが、直前の対策ではなく、少しずつ慣れておくことも大切

スピーキングについては、小さいうちからオンライン英会話などで「話すこと」に慣れておく経験は、大きなアドバンテージになったかもしれません

ライティングについては、英語力以前に「自分の意見を論理的に構成する力」が求められます。まず日本語で作文を書くことにしっかり慣れた頃に少しずつ練習を始めていれば、スムーズだったかもしれない、と感じます

3. 文字(読み書き)から始めること

【やらなかった理由】

英語学習を「ABCの書き取り」からスタートしませんでした

これも、赤ちゃんが言葉を覚えるプロセスを大切にしたかったからです

「聞く→話す→読む→書く」という自然な順番を意識していました

【今、思うこと(失敗ポイント)】

ただ、当時あまり意味がないと感じていた「フォニックス(文字と音のルール)」は、無理強いしない程度に導入しておけば良かった、というのが正直な気持ちです

なぜなら、フォニックスの効果が最大限に発揮されるのは、おそらく、大量の英単語を覚えなければならない高校生以降だと実感したからです

ルールを知っていれば、知らない単語でもある程度推測して読める

この力は、後々の学習効率を大きく左右しただろうと思います

4. 英会話教室に通うこと

【やらなかった理由】

我が家は、一般的な英会話教室には通いませんでした

理由はシンプルに「発話の機会」と「学習頻度」です

グループレッスンでは、どうしても一人当たりの発話時間は限られます

また、語学学習で不可欠な「反復練習」を考えた時、週1回のレッスンでは前回習ったことを忘れてしまいがちで、効率が良いとは思えませんでした

もし、今のように質の高いオンライン英会話が手軽に利用できる環境が当時あれば、迷わずマンツーマンで週に数回のレッスンを選んでいたと思います

5. 子ども相手にゆっくり話すこと

【こだわったこと】

家庭で私が子どもに語りかける際、相手が子どもだからといって「ゆっくり」話すことはしませんでした

こう書くと、英語ペラペラのように聞こえてしまいそうですが、使う言葉は中学英語レベルのとても簡単な文章です

しかし、スピードだけは、ネイティブの親が我が子に話しかけるような自然な速度を意識しました

これは、不自然に区切られた英語ではなく、ナチュラルスピードの音の連結(リエゾン)やリズムに慣れることこが大切だと考えたからです

6. 単語で話すこと

【こだわったこと】

上記の、話すスピードに加えてもう一つ意識していたことが、「文の塊」で話すことです

例えば、「Apple」と単語だけで示すのではなく、「Do you want an apple?」や「It’s a red apple.」のように、必ず文章の形で語りかけました

子どもが文法を理解していなくても大丈夫。単語のブツ切りではなく、言葉を「意味のあるフレーズ」としてインプットすることを重視しました

まとめ:引き算で生まれた余白を大切に

我が家が「あえてやらなかったこと」と、そのリアルな結果をご紹介しました

おうち英語は「早期教育」や「効率」を追求しがちですが、時には立ち止まって「引き算」をしてみるのも良いのかもしれません

もちろん、ご紹介した方法が万能だとは思いませんし、今になって「ああすれば良かった」と思うこともたくさんあります

でも、一番大切なのは、世間の情報に振り回されず、「我が子にとって、今一番ハッピーな方法は何か?」を考え、試行錯誤することではないでしょうか

「やらないこと」を決める勇気は、親子の時間と心に「余白」を生んでくれます

その余白で、子どもが心から「英語って楽しい!」と思える瞬間を一つでも多く作ってあげられたら、それが親としての一番の成功なのかもしれません

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